高校野球の試合のスタンドで、チームカラー紺色のキャップとポロシャツで擬態してもひと目で分かる大男・新井貴浩広島東洋カープ監督。
きのうはオールスターゲームが開催されるエスコンフィールド北海道への移動日にも関わらず次男の最後の高校野球夏の県大会へ長男と応援に駆けつけた。
ここまで計3試合カープの試合の合間を縫って応援へ行き、ナイターの試合中に抜かれた中継に映る顔は日焼けで真っ赤。
プロ野球の監督業は個人事業主(法人にしてるかも知れない?)、時間は自由に使えると言っても超人的なスケジュールだ。
昼・息子の試合、夜・カープの試合とセルフダブルヘッダーの時のインタビューで、その点について触れられても、「全然疲れていません。ガハハハッ!」と答える姿はもはや監督なのかお父さんなのか判断ができない。
きのうは惜しくも新井ジュニアの甲南高校が敗れた。
新井さんのカープ選手時代の応援歌を背に、2打席でバットを振った新井ジュニア。決して華やかな結果ではなかったが、父から授けられた「来るところまで来たんだから、思い切り楽しめ」の言葉通り最後の夏を噛みしめたはずだ。
新井さんは、「勝ち負けじゃない。一生懸命にやったことが素晴らしい。感動しました」と息子をねぎらった。
いくら息子の最後の勇姿を見たい背中を押したいと思っても、普通のサラリーマンの父親には平日の昼間にここまでの応援はできない。新井さんの真夏の大冒険、無尽蔵のバイタリティーは本当にすごい。
高校3年間最後の夏の試合に負け、涙する息子を抱きしめる父の手の下には、きょうで終わりを告げる背番号10番が眩しく輝いていた。新井ジュニアは本当に幸せ者だ。
新井さん最高だよ!親バカ上等!カープの戦い方だけではなく父親としての生き方も俺たちに教えてくれるのか。
10番・新井ジュニアは一旦幕を引いた。新井さん今度は97番ジュニア貴浩の背中を押してくれ。
そして、カープが日本一になるために、俺たちが若鯉たちの背中を押しつづけるんだ。